DINING CHAIR GUIDE
楽に見える座り方が
身体に合っているとは限りません
腰を前へずらし、お尻を座面の前側へ滑らせるように座っていませんか。
その座り方は、単なる癖ではなく、座面の高さ・奥行き・背もたれが身体に合っていないサインかもしれません。
椅子に身体を無理に合わせるのではなく、自分の体格と過ごし方に合う椅子を選ぶ。
そのために確認したい5つのポイントをご紹介します。

この記事は、ダイニングチェアを選ぶ際の一般的な目安です。
椅子だけで腰痛の治療や予防を保証するものではありません。
痛みやしびれが強い場合、長く続く場合は、医療機関へご相談ください。
腰を前へずらしてしまうのは、なぜ?
腰を前へずらす座り方は、一時的には楽に感じることがあります。しかし、背もたれから腰が離れ、骨盤が後ろへ倒れたまま長時間座ると、腰へ負担が集中しやすくなります。
ただし、原因を「姿勢が悪いから」と本人だけの問題にするのは適切ではありません。座面が高すぎて足が届かない、座面が深すぎて背もたれまで届かない、背もたれの位置が身体に合わないなど、椅子側の条件によって腰が前へ滑りやすくなることがあります。
姿勢を正す前に、身体を支えられる環境かを確認する
足裏が床につき、座面の奥まで座れ、背中を背もたれへ預けられること。まずこの3つが無理なくできる椅子かを確認することが、椅子選びの出発点です。
身体に合うダイニングチェア、5つの確認ポイント
足裏全体が床につく
かかとまで無理なく床につく高さを確認します。
太もも裏が圧迫されない
座面前側が膝裏や太ももへ強く当たらないこと。
座面の奥まで座れる
腰を前へ滑らせず、背もたれを使える奥行きか。
背もたれが身体を支える
腰や背中へ自然に触れ、食事動作を妨げない形か。
テーブルとの高さが合う
椅子だけでなく、食卓との組み合わせで確認します。
POINT 1|足裏全体が、無理なく床につく

座面の奥まで座った状態で、足裏がかかとまで床につくかを確認します。足が浮いていると、身体を安定させるために腰を前へずらしたり、椅子の脚へ足を絡めたりしやすくなります。
足が届かない場合は、座面が高すぎる可能性があります。調整機能のある椅子を選ぶ、足台を使う、椅子の構造を確認したうえで脚をカットする方法があります。
足先だけが床へ触れていても十分とは限りません。かかとまで自然につき、足へ余計な力が入っていないかを見てください。
POINT 2|太もも裏と膝裏が、強く圧迫されない
座面が高すぎたり、座面の前側が太もも裏へ強く当たったりすると、足がしびれる、落ち着かない、長く座れないと感じることがあります。
座ったときに、座面前縁が膝裏へ食い込んでいないか、太もも裏の一部だけへ圧力が集中していないかを確認してください。
座面の高さだけでなく、前側の形、クッション性、角度によっても感覚は変わります。数分座っただけで判断せず、少し時間をかけて確認することが大切です。

POINT 3|腰を滑らせず、座面の奥まで座れる
座面が身体に対して深すぎると、背もたれまで背中が届きません。その結果、背もたれを使うために腰を前へずらす、または背もたれを使わず前側だけへ座ることがあります。
店頭で確認するときの座り方
・バッグを降ろす
・ポケットの厚い財布やスマートフォンを出す
・お尻を座面の奥まで入れる
・足、太もも、背もたれの当たり方を数分かけて確認する
普段の生活に近い状態で試すことで、見た目だけでは分からない座面奥行きや傾斜との相性を確認できます。
POINT 4|背もたれが、腰や背中へ自然に触れる

背もたれは、椅子の印象を決める飾りではなく、身体を支える重要な部分です。
座面の奥まで座ったとき、腰または背中へ自然に触れ、一部分だけが強く当たらないかを確認します。背もたれの高さや曲面は、体格によって合い方が変わります。
ダイニングチェアでは、深く寝るようなくつろぎだけでなく、食事のために少し前へ動くことや、立ち座りのしやすさも大切です。
どの位置で身体へ触れるか、腕や肩の動きを邪魔しないか、食事姿勢から立ち上がるまでを通して確認してください。
POINT 5|椅子とテーブルの高さをセットで考える
身体に合う座面高であっても、テーブルが高すぎたり低すぎたりすると、肩が上がる、前かがみになる、肘や腕を置きにくいなどの違和感が生まれます。
ダイニングチェアを選ぶときは、椅子単体の座り心地だけでなく、ご自宅のテーブル高、天板の厚み、幕板の位置、アームがテーブル下へ入るかまで確認してください。
食事姿勢
肩に力が入らず、食器へ自然に手が届くか。
脚まわり
太もも、膝、アームが幕板や天板へ当たらないか。
立ち座り
椅子を引く、腰を上げる、テーブルへ戻す動作がしやすいか。
座面が高いときは、1cm単位で脚を調整できる場合があります
気に入った椅子の座面が少し高い場合、椅子の構造によっては脚をカットして座面高を下げることができます。たなかじま家具店では、1cm厚の板を足元へ敷き、何cm下げると足裏がつき、太もも裏の圧迫が減るかを確認します。


TRY IN STORE
椅子は、写真と寸法だけでは選びきれません
同じ身長でも、脚の長さ、骨盤の位置、背中の形、座り方は一人ひとり違います。ご夫婦やご家族であっても、心地よい椅子が同じとは限りません。
たなかじま家具店では、使う方の体格、ご自宅のテーブル、食事・仕事・くつろぎなどの目的を伺いながら、複数の椅子を座り比べていただきます。
① 普段に近い姿勢で座る
荷物を降ろし、座面の奥まで座ります。
② 足と太ももを確認
足裏、膝裏、太もも裏の当たり方を見ます。
③ 背もたれを確認
腰や背中を自然に預けられるか確認します。
④ 動いてみる
食事姿勢、立ち上がり、椅子の出し入れを試します。
良い椅子でも、同じ姿勢を続けすぎないこと
身体に合う椅子は、座っているときの負担を減らす助けになります。ただし、どれほど良い椅子でも、同じ姿勢を長く続けることまでは解決できません。
座る環境と、座り続けない習慣の両方を
ときどき立つ、身体を動かす、作業姿勢を変えることも大切です。椅子選びは、身体を動かさなくてもよくするためではなく、座る時間をより快適にするための環境づくりです。
よくあるご質問
OUR THOUGHTS
椅子を売るのではなく、
その人が心地よく過ごせる座る場所をつくる
値段が高い椅子や、有名な椅子が、すべての人に合うわけではありません。体格、座り方、テーブル、食事や仕事の仕方によって、心地よいと感じる条件は変わります。
たった1cm座面が下がるだけで、足がつき、太もも裏の当たりが変わり、初めて背もたれへ身体を預けられることもあります。家具づくりの経験があるからこそ、その小さな違いを大切にしたいと考えています。
見た目だけで決めず、時間をかけて座り比べる。そして、暮らしと身体の両方に合う一脚を一緒に見つける。それが、たなかじま家具店の椅子選びです。
ARTICLE WRITER
たなかじま家具店 田中島一仁
家具づくりの経験を生かし、見た目だけでなく、使う方の身体と暮らしに合う家具選びをご案内しています。
身体に合う椅子を、店頭で座り比べてみませんか?
ご自宅のテーブル高、現在お使いの椅子の座面高、気になっている座り方や違和感をお知らせいただくと、ご案内がスムーズです。購入済みの椅子の脚カットや高さ調整も、まずは写真からご相談ください。
営業時間 10:00~18:00 / 定休日 水曜日・木曜日
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