ニーチェアエックス どれを選んだらいいかわからない人のために 自分に合ったニーチェアの選び方を詳しく解説します

Nychair X(ニーチェアエックス)の誕生は1970年。日本人デザイナー新居 猛(にい・たけし)により作られて以来、これまで世界各国で50年以上販売されている名作椅子です。住環境など日本的な成り立ちを背景とし、置く場所を選ばないシンプルで美しく機能的なデザイン、そして国産ならではの品質とくつろぎは、今もなお世界中で評価され、愛用され続けています。

解説は実際に選ぶ時の順番で細かく書いていますので少々長くなってしまいました。
目次がありますのである程度決まっている方は興味があるところからお読みください。

新居猛氏が目指した椅子作り
「自転車のように、多くの人々に愛され使われる椅子」を作りたい。
「カレーライスのように、多くの人々に好かれる椅子」を作りたい。

「できるだけ・7則」でつくられたニーチェアエックス
ー変化の時代を乗り越えロングセラーの椅子へー

・出来るだけ少ない部材で
・出来るだけ簡易な構造で
・出来るだけ丈夫に
・出来るだけ少ない梱包費で
・出来るだけ少ない輸送費で
・出来るだけ安い価格で
・出来るだけ良い座り心地で1

POINT
◇1970年日本人デザイナー新居猛(にい・たけし)によってつくられた名作椅子
◇日本の住環境に合った折り畳みの椅子
◇座る人を選ばない座り心地の良い椅子
◇国産ならではの丁寧なものづくり
◇壊れても修理ができる、パーツごとの交換が可能

ニーチェアエックスのざっくりとした特徴がわかりましたか?
では実際の選び方に入りましょう。

自分の選びたいニーチェアがお決まりの方は
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ニーチェアエックスの選び方

ニーチェアエックスの基本は3つのシリーズ(Xシリーズ、Xシキリシリーズ、X80シリーズ)があります。
この3つに加えて、デザイナーとのコラボレーション企画や記念モデルが発売されています。

同時に座り心地や形で比較する4つのモデル(エックス、ロッキング、80、オットマン)があります。
さらには肘の素材や色、ファブリックの色や柄が加わってニーチェアエックスは数百通りものアイテムになります。

ここではシリーズという枠組みを外して、自分の欲しいニーチェア選びをするための手順を解説します。

※たなかじま家具店ではいつでも4つのモデルを座り比べていただけます

座り心地を比較して自分に合ったモデル(形)を探す

座り心地を比較して自分に合ったモデルを探す

ニーチェアはメーカーの分類では3つのシリーズに分かれます(Xシリーズ、Xシキリシリーズ、X80シリーズ、)
カタログもこのシリーズごとに作られていて、ちがう形、ちがう座り心地のように感じてしまいますが実際には3つのモデル(形、座り心地)に分類されます。
*座り心地比較のためオットマンは除いています。

ニーチェアに限らず椅子選びは、<誰が><どこで>・<どのような場面で>・<どんな風に>使うかで全く違ったものになります。

ニーチェア選びの最初は目的や自分に合った座り心地をえらびます

ニーチェアエックス 座り心地の違う3つのモデル

ニーチェアはシリーズによらず、「エックス」 「エックスロッキング」 「エックス80」3つの異なる座り心地の椅子があります。

椅子の用途を作業性と休息性の強さから6段階に分けた「椅子の支持面のプロトタイプ」を参考に、ニーチェアエックス各アイテムを分類し、図に示しました。↓↓

モデル(形)ごとの特徴を解説します

エックス
最も座面が低く安定感のある座り心地で深い休息に適した形状です。
座面(座った時のお尻の高さ)は最も低く21~24㎝で、体全体をシートに預けるような座り方になります。
背もたれのシートは女性なら頭まですっぽり入る高さがあります。
この座面の低さと背もたれの高さが深い休息用に適している理由と言えます。

※エックスを選ぶ時の注意点
・年齢が高めの方が選ぶ際は座る時と立ち上がるときに高低差が大きくなりますので注意が必要です。
・座る時に予想以上に座面が低くてビックリしたり、立ち上がる時にかなり足腰の力が必要になります。
・オットマンを合わせて使うことで足を伸ばして座れ、より休息感が得られます。

エックスロッキング
身体に寄り添う心地よい動き、軽い休息に適した形状です。
座面(座った時のお尻の高さ)は28.5~32㎝で、背もたれのシートは女性なら頭まですっぽり入る高さがあります。
一番の特徴はフレームが曲線になっていて座りながら気持ちよく揺れることができる点です。
立ち上がる時には、椅子自体が自然な形で前傾できるので立ち上がりやすいのも特徴です。
エックスと同じようにオットマンを合わせて体全体をシートに預けるような座り方でき軽い休息用としても適しています。

※エックスロッキングを選ぶ時の注意点
・エックスロッキングは名前の通り揺れますので、座る時や立ち上がる時に椅子自体が滑らないように注意が必要です。
・ロッキング椅子全般に言えることですが、揺れることで床に押しキズが付きやすくなります。
キズ防止と椅子の滑り防止として椅子より少し大きめのラグを敷いていただくことをお勧めします。
・小さいお子様がいるご家庭では、椅子を大きく揺らして遊んだり、落ちたりしないように注意してください。
・オットマンを合わせて使うことで足を伸ばして座れ、より休息感が得られます。

エックス80
最もコンパクトに折り畳め、軽休息から軽作業に適した形状です。
座面(座った時のお尻の高さ)は33~36㎝で、低めのダイニングチェアーと同様の感覚で使えます。
エックスやロッキングと比べて、背もたれが起き、立ち座りするのに丁度よい座面の高さで、「軽休息」にちょうど良い椅子と言えます。
テーブルとの併用や、読書、談話用の椅子としておすすめです。
立ったり座ったりが楽なので、何かをしながらちょっと座って又動く・・人の行動(動き)を止めないのがおすすめポイントです。

※エックス80を選ぶ時の注意点
・エックス80はシキリシリーズの木部やシートはお選びいただけません。
・エックス80は「エックス」や「エックスロッキング」のようにハイバックではありませんので、うたた寝をする際は気をつけてください。
・畳み方に特徴がありますので取扱い説明書など確認してお使いください

「ニーチェアエックス」 「ニーチェアエックスロッキング」 「ニーチェアエックス80」の大きな違いは座面の高さの違い背もたれの高さの違い座った時の身体の傾斜の違いになります。

自分に合ったニーチェアーの形は決まりましたか?
次はデザイン(シリーズ)を見てみましょう

形が決まったらデザイン(シリーズ)を決めましょう

形が決まったらデザイン(シリーズ)を決めましょう

ニーチェアーエックスには基本の3つのシリーズがあります
 ニーチェアⅩ(1970年に誕生、ニーチェアの原点シリーズ)
◇ ニーチェアⅩシキリ(2017年発売、海外市場や現代の住空間を意識したシリーズ)
◇ ニーチェアⅩ80(1980年発売、最も軽量でコンパクトなシリーズ)
プラス〈特別なシリーズ〉
◇ ニーチェアⅩリミテッドエディション2024
※ニーチェアエックスシリーズとニーチェアエックスShikiriシリーズ、リミテッドエディションはエックス、ロッキング、オットマンの3つの形

※ニーチェアエックス80は80のみの1つの形での展開となります。

エックスとエックス80のデザイン
デザインを選ぶのは、肘(木部の素材・色)とシートの色・柄になります。
※「エックスシリーズ」と「エックス80シリーズ」は肘の木部とシートの色柄が共通です。

1970年の発売以来変わらない定番色のシリーズです

エックスシリーズとエックス80の肘木部 
上:「ナチュラル」と下:「ブラウン」
エックスシリーズとエックス80のシート色 「ブルー」
エックスシリーズとエックス80のシート色  「ホワイト」
エックスシリーズとエックス80のシート色 「キャメル」
エックスシリーズとエックス80のシート色 「レンガ」
エックスシリーズとエックス80のシート色 「グレー」

エックスシキリのデザイン

2017年発売、海外市場や現代の住空間を意識したシリーズ
デザイナー紹介
Rika Kawato(テキスタイル & インテリアデザイナー)
ニーチェアエックス Shikiriのコンセプト作りからテキスタイル、カラーリングデザインまでを担う。日本人の父とデンマーク人の母を持ち、旧ソ連、スウェーデンなど多様な国や文化の中で幼少期を過ごした経験から、異なる文化の融合が彼女のデザインの根源になっています。色と素材感を大切にしたデザインで国内外で活躍するデザイナーです。

エックスシキリシリーズは 「エックスシキリ」 「エックスロッキングシキリ」 「エックスオットマンシキリ」の3モデル対象です
※エックス80はシキリシリーズの木部、シートはお選びいただけません

エックスシキリの木部 上:「オーク材ソープ仕上げ」と 下:「オーク材ウレタン樹脂・チャコールブラック」

エックスシキリのシート 「格子ライトグレー」
エックスシキリのシート 「すだれブルーグレー」
エックスシキリのシート 「障子ダークグレー」

特別なシリーズ リミテッドエディション2024のデザイン

時代ごとの想いに寄り添ったニーチェアエックス。その第一弾となる「Limited Edition 2024」
懐かしさや安心感を与えるこのモデルは、1970年代に生産されていたニーチェアエックスのアーカイブから着想しています。

リミテッドエディション2024シリーズは 「エックス」 「エックスロッキング」 「エックスオットマン」の3モデル対象です
※エックス80はリミテッドシリーズの木部、シートはお選びいただけません

リミテッドエディションの木部 「オーク材ウレタン樹脂・ブラウン」
リミテッドエディション専用シート 「アースモーヴブラウン」

※リミテッドエディション2024シリーズは受注生産のため、他のシリーズより納期が掛かります。
納期など直接たなかじま家具店にお尋ねください。

※たなかじま家具店ではいつでも4つのモデルを座り比べていただけます

まとめ

まとめ

日本が生んだ世界の名品〈ニーチェアエックス〉
選び方のポイントをまとめてみます

① 自分に合った座り心地を探す
〈ニーチェアエックス〉 
  基本の形、最もくつろぎ感がある
〈ニーチェアエックスロッキング〉 
  揺れる形、くつろぎ感と活動感を持っている
〈ニーチェアエックス80〉 
  最も軽量でコンパクトなシリーズ。低めのダイニングチェアとしても使える
〈ニーチェアエックスオットマン〉 
  スツールとしても活躍。どの形とも合わせて使える
 ※それぞれのモデル(形)の解説に注意点も書きましたので参考にしてください。

② 自分の感性とインテリアに合わせてデザイン(シリーズ)を決める
〈ニーチェアエックス〉 〈ニーチェアエックス80〉 
1970年の発売以来変わらない定番色のシリーズです
※エックス、ロッキング、オットマン、80の4つのモデルに対応

〈ニーチェアエックスシキリ〉 
2017年発売、海外市場や現代の住空間を意識したシリーズ
※80タイプはシキリシリーズでは対応していません

リミテッドエディション2024 
時代ごとの想いに寄り添った色調。懐かしさや安心感を与えるこのモデル
※80タイプはリミテッドエディションシリーズでは対応していま

③ オットマンはスツールとしてもアウトドア用としてもあると便利です
 ※オットマンはエックス、シキリ、リミテッドエディションで対応しています

長い文章を最後まで読んで頂いてありがとうございます。
自分にぴったりのニーチェア選びはできましたか?

最後に、一番大切なことはなんと言っても
実際に座って確かめる
ことですね。

少し長めに時間を取って、ゆっくり座り心地を確かめてください。
※たなかじま家具店ではいつでも4つのモデルを座り比べていただけます

おまけ 我が家の場合

ニーチェアを初めて知ったのは 学生時代(40年くらい前)インテリアの歴史の教科書でだったと思います。
そして我が家では25年以上前からロッキングと80を使っています。
息子が独立するときに「これ、もらって行って良い?」と喜んで持っていたのがロッキング。
時代や世代を超えて使い続けられる名品だなあと実感しています。

25年も使っているのですから、シートの布は穴が開いていました。使うのに問題ないのでしばらくそのまま使っていましたが、数年前にシートの交換をしました。シートの色をブルーからグレーに変えて雰囲気もすっかり変わり部屋に溶け込む感じです。

ニーチェアはシートだけでなくフレームのパイプや木部、ネジまで交換ができるようになっていて、いつでも購入が可能です。
安心して長く使い続けられるのも名品の条件ということですね。
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この記事の監修者
たなかじま家具店  田中島あい子

*建築学科を卒業後、設計事務所と実家の工務店で住宅設計を行っていました。
《たなかじま家具店》に入社後、人に最も近い存在である、家具・インテリアを通して《暮らしの幸せ》を提案しています。
現在、ご新築の間取りアドバイスや家具のご提案、リフォーム、オーダー家具の設計を行っています。

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tanakajima