「日本の照明は明るすぎる」
こんなタイトルで始まりました。
今回は家具コラム10弾【心地よい空間作り/照明ペンダントライト編】をお届けいたします。
心地よい空間作りには照明は欠かせません。ソファーや椅子、テーブル、ベッドなど暮らしていく上ではもちろん家具も大切な要素です。さらに心を落ち着かせてリラックスできる空間を作るためには、照明はとても大切な要素になってきます。
”明るく照らす”
だけではなく、光を調整して
”リラックスできる、心落ち着く空間”を作ることができるものが照明です。
さて、ここで質問です。
皆さまのご自宅の照明はどのようなものが取り付けられているでしょうか?
ほとんどの日本住宅で使われている照明は、シーリングライトと言って天井に直接取り付けられているものが多いです。
シーリングライトは、明るく部屋全体を照らすためにはとても有効な照明です。
もしくは、ダウンライトが取り付けられているのではないでしょうか?
小型で場所を選ばず、すっきりした空間に見せることができます。
シーリングライト、ダウンライトが決してダメな照明ということではありません。
使用場所と明るさをしっかり選べばこの2つの照明もとても効果的に使えます。
特に今回の記事ではリラックスする空間作りの為にリビング・ダイニングでの照明選びをお話いたします。
①明るさと色
リラックスできる空間作りの一つに明るさと色の関係に大きく関りがあります。
太陽の動きをイメージして頂きたいのですが、昼間太陽が真上に昇っているときは、明るく太陽光の色も昼白色(白色)になっています。
この時は人間の行動も”活発”になり、行動的になると思います。
逆に太陽が昇るときや沈むときの朝方や夕方は電球色(オレンジ色)に太陽が輝き、人間の行動も落ち着き、静まり返ってくると思います。
これと同じことが部屋の中の照明にも関係があります。
◇シーリングライトで明るく昼白色(白色)で照らすと、作業がし易く、活発に行動することができます。その為、リビングを照らすというよりかは、キッチンやデスクなど何か作業をする場所で、明るく昼白色の照明を使うと良いです。
◇落ち着きたい場所、リビングやダイニングなどでは、リラックスできる空間を作りが大切です。
その為には、ある程度の陰影と必要な部分への明るさが必要です。ペンダントライトやフロアランプを使い、あえて暗く、必要な部分を照らすことで、ゆったりと落ち着いた空間を演出できます。
上の写真を見比べるとどちらが落ち着いてリラックスできるでしょうか。
実際に照明一つでこれだけ違う空間にすることができます。
②照明の位置・照らす場所
照明の位置関係も大切です。
日本の住宅で一般的に使われているシーリングライトは、真上からの真下に光が降り注ぐような照らし方です。
これだと物の影が単調に足元に出るようになり、部屋の奥行き感が出にくくなってしまいます。
ここでシーリングライトからペンダントライトに変えると物の陰影が自然とでき、部屋に立体感と奥行きのメリハリが生まれます。部屋をより広く見せたい場合は単調な光ではなく、陰影のバランスを考え、明るさが必要な部分に照明を照らすことを考えると広く見せることができます。なるべく低い位置を照らすことも大切です。
しかし、ペンダントライトでは全体を照らすことができませんので、必要な部分にテーブルランプやフロアランプを配置して、照度を保ってあげてください。
次にダイニングテーブルとの位置関係についてです。
バランスの良い照明の大きさは、テーブルの横幅の1/3程度が良いです。
例えばw1500㎜のテーブルに対してはw500㎜程の照明がバランスよく配置できます。ルイスポールセンのPH5はちょうど大きさが500㎜なのでw1500~w1600㎜のテーブルに合ってきます。
同じテーブルの大きさで、複数個吊りたい場合は大きさの小さい照明w250㎜程の照明を2灯吊るしてあげるとちょうど端から端までテーブルを照らすことができます。
◇吊るす高さは、テーブルの天板(表面)からH600~700㎜がちょうど良いです。
ペンダントライトの目的は必要な場所を明るく照らすことですので、まずは照度を確保するためにテーブルから離し過ぎないところに吊るします。
加えて部屋を広く見せるために、ちょうどの部屋の中心あたりに来るように吊るします。これは人の目線を一旦照明で留まらせ、奥行き感を演出します。
日本の住宅は天井までH2400㎜程の天井高が多く、テーブルの高さもH700㎜程が多いのでちょうどテーブル面からH600~700㎜くらいで吊るすと部屋の中心あたりに来ます。
③器具選び方
照明器具の材質や形によって部屋の雰囲気は全く異なってきます。
全体発光のもの。例えばガラス素材を使っているものは、空間全体が明るくなり、爽やかな印象になります。
下方向発光のもの。下面を照らし、落ち着いた雰囲気になります。空間を大人っぽい静かな雰囲気にしたい場合は下方向のものを選ぶと良いと思います。
④照明の種類
最後に照明の種類と使い分けについてまとめていきます。
◇シーリングライト ― 天井に取り付け単体で明るさを保つことができる照明です。明るく作業性を求めたい場合はお勧めです。日本の住宅に一番導入されていて、電気工事も一か所で済みます。
◇ペンダントライト — 食卓やリビング、寝室などで天井から吊るして照らす照明です。陰影を作り出し部屋を広く見せ、空間のメリハリを出すことができます。落ち着いた雰囲気でリラックスできる空間になります。明かりが必要な部分を照らすように吊るします。
◇フロアランプ — ペンダントライトの補助的な照明。明るさが足りない部分に配置して手元を明るくします。壁や部屋の中心などを照らすことができます。好きな所に移動して使えます。
◇テーブルランプ — デスク、サイドテーブルなどポイント毎に配置する照明。自由に持ち運び明るさを保ちます。
◇ウォールランプ — 壁に取り付けができる照明。すっきり壁面を照らすことができます。廊下や部屋の壁を明るくし、落ち着いた空間を演出します。配線工事が必要になります。
◇ダウンライト — 天井に埋め込み型の照明。通路や階段、トイレなど場所を選ばす配置できます。小型で垂直に照らすことができるので、狭い場所に必要な照明です。
⑤照明の大切さ
今回は初級編ということで、初歩的な所から話をさせて頂きました。
特にリビング・ダイニング照明ということでペンダントライトを取り上げてみました。
私自身も家にいるときは、何も考えずに、
ただただ落ち着いてゆったり過ごしたいと思っております。
落ち着いたリラックスした空間にするためには、全体を明るく照らすよりも、必要な部分に必要な明かりを灯すことが大切だと思います。
ペンダントライトや、フロアランプ、テーブルランプをうまく組み合わせることで、おしゃれなリラックスできる空間を作り上げられます。
家具や住宅を変えるのではなく、照明一つで全く違った空間に生まれ変わらせることができます‼
少しでも心地よい空間にしてみたいと思われた方は、遠慮なくご相談くださいませ。
照明のことなど何もわからなくても大丈夫です。一から一緒に話をさせて頂き、照明の選び方からご提案させて頂きます。
ここまでご覧いただき誠にありがとうございました。
皆さまのご来店・ご相談心よりお待ちしております。
たなかじま家具店
田中島一仁
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